brunch
매거진 K문학

バラの木の食器棚

by 이은주

バラの木の食器棚
[著者略歴] 李賢洙 : イ・ヒョン・スゥ
忠淸北道の永同で生まれ。1991年 忠淸日報 新春文芸に短編「その災難の兆しは指から始まった」でデビュー。1997年 「乾いた日々の間に」で第1回 Munhakdongneの新人賞受賞。作品に『サトイモ』『道端の家に住む女』『新芸者伝』がある。1996年第2回金裕貞文学賞、2003年第4回無影文学賞、2007年大2回スミレ庶民小説賞、2010年第15回韓戊淑文學賞 を受賞。
[訳者略歴] 李恩珠 : イ・ウン・ジュ
日本大学芸術学部文芸学科卒。現在日本大衆文化翻訳家として活動。訳書に『友がみな我よりえらく見える日には(上原隆)』『宮崎駿を読む(清水正)』『ウラ読みドストエフスキー(清水正)』『恋するたなだ君(藤谷治)』『I'm sorry, mama(桐野夏生)』『映像が語る「日韓併合」史 1875年~1945年(辛 基秀)』など。
[バラの木の食器棚]
1.
あるだるい春の日、バラの木の食器棚を拾った。質のよい木で作ったうえにきずもない食器棚を拾って家に置いた時は率直なところ、たなから牡丹餅がおちてくるようだった。そうしてから一日中気を揉んだ。特に私にだけ薄情な幸運というやつのいたずらかも知れないと思った。幸運に呆けがこっそり来るせいで隣の人に行くはずの運が私に来たのではないか、朝を飢えた姑のような持ち主が現れて間違えて捨てたと言いながら食器棚を持て行かれたらどうしようとずっと心配だった。私というものは小学校の春の遠足にある宝探しから始まって今まで幸運券のくじはもちろんであり町のスーパーマーケット開業式によく与える粉せっけん商品券にも当たったこともなくて一生宝くじなど買ったことのない女だった。だから突然訪れた幸運を素直に受け取れないのは当たり前だった。しかし透明な薄緑色にめくらになりそうな4月だった。じっとしていても脇がくすぐったい4月だった。何より私は祝福を受けた4月うまれではないか。私はかすむ目をして突然現れたこの幸運を受け入れるこのにした。椅子に座るとふくれた下腹が手につかまり始める三十代後半。もう持ち主のない幸運の贈り物くらいいただいてもよろしいと約一時間ほど自分にねだった。すると嘘のように心が楽になった。
私がバラの木の食器棚を拾ってきた内容はこうだった。私の夫は考古学者だ。結婚をする当時の私は本当に考古学について何もしらなかった。映画に出てくる考古学者たちのようにフラッシュがついた保安帽をかぶって巨大な王陵などを掘り出しに通う格好いい職業だけで思った。だからサファリ身なりで合コン席に出た男をみて惚れてしまった。メニューを持った男の額に太いしわがよるのをみて無条件この男と結婚することに決めた。どんな料理を選ぼうかとちょっとしたことにも深く考える姿が良く見えたのだ。後で食べ物の値段が高くて眉をひそめただけでメニューを選ぶために悩んだのではなかったことがわかったが、その時はもう取り返しのつけないようにすべての状況が終わってしまった後だった。王陵の発掘は一生に一回あるかどうかで主に彼が行う業務は荒仕事だった。泥だらけなので必ず手洗濯をしなければならない洗濯物ばかりいっぱい持ってくる、密かに妻を困らせる職業が考古学というのも後でわかった。しかも考古学者であるためなのか何一つ捨てられない変な性格のせいで家はごみ捨て場を彷彿させた。おまけに家では何のできことがあるのかのほほんとして知らぬ顔で結婚八年目である私はもう考古学だと歯ぎしりをした。
私が違うかというと私もこんな夫に負けないくらいだった。共稼ぎもしないくせに投資がうまくできてお金を増やすどころか持っていたお金さえ無くす常だった。今住んでいるマンションでさえもそうだ。ロイヤル層さえも余る十五層末分譲マンションを買うとき、上層で子供が走ればうるさいという理由で一番上にある十五層を契約してしまった。それでも十五層の分譲価格が安いでもなかった。その時は一階でもロイヤル層でも十五層でも分譲価格が同じだった。今は十五層に比べてロイヤル層が4千万ウォンも高い。4千万ウォンを手つかずのままに損したのだ。君たちは飢え死にしないで暮らしをしているのがおかしいくらいの夫婦だ。夫婦は似てるというが どうしてあんなに幻想的な複式組なのと二番目の姉はからかうように私たち夫婦に小言を言った。私が見ても融通性もなくけちくさいことまで夫に似ていくのであった。どこから拾ってきたのか出処も分からない、じゃがいもの皮をむくのにちょうどよいすり切ったさじや角が離れた瓦や瀬戸物のかけらで足を踏む場所もなく家が狭くなってからようやく私はある決心に至った。この機会に家も広くするついでに投資ということをして見ようと。

20191013_031355.jpg
매거진의 이전글 私には男が潜んでいる/ ベスゥアの美しい体の物語