2019年2月に「韓半島の平和」がベトナム·ハノイで宣言されるようだった。 残念ながら、ハノイ宣言は不発に終わったものの、一体米朝首脳会談の場所が突然なぜベトナムだったのか。 私たちはこれまでよく知らなかった「南-北-米-中-ベトナム5角構図」が形成されていた。 米中争いの中で、各国間の利害得失を通じて、韓半島の平和におけるベトナムの役割とその比重を説明することができる。
ベトナムと北朝鮮は絶対的友好国だった。 ベトナム·米国戦争中、北朝鮮は空軍パイロットを派遣し、ベトナム留学生を積極的に受け入れ、戦争後のベトナム再建のために積極的に支援した。 しかしカンボジアをめぐって中国と戦争が起こると、北朝鮮が中国を支持してベトナムを非難し、多少気まずくなった。 しかし、決定的に北朝鮮との関係がこじれたのは04年のことだ。 当時、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府時代、脱北者がタイ、カンボジアを経て、ベトナムのホーチミンのいたるところの隠れ家に隠れて対外的にさらされないように逐次的に限定数だけ韓国に入国していた。 ベトナムの黙認の下で脱北者が韓国政府の保護を受けていることを北朝鮮で知ることができた。 北朝鮮が激怒して脱北者の送還を要求すると、韓国政府は大韓航空のチャーター機2機を同時に送り、486人の脱北者全員を韓国に連れてきてしまった。 信じていた旧友ベトナムが韓国の肩を持つと、裏切られたと感じた北朝鮮との関係は急激に冷え込んだ。
大韓民国がベトナム最大の経済交流国家であり、最大の投資国家になったことで北朝鮮との関係が遠ざかったというが、ベトナムは依然としてキューバとともに残り少ない北朝鮮の最大友好国家である。 しかし、ベトナムと北朝鮮が一時的に親しい関係だったかも知れないが、今はベトナムの最高の親友は大韓民国だ。 大韓民国がベトナムの最大投資国家であり、Top4の交易国家であるからだ。 ベトナムは韓流発祥の始まりである反面、ベトナム国民の北朝鮮に対するイメージはあまり良くなく、金正男殺人事件にベトナム女性が利用され、ベトナム政府と国民の北朝鮮に対する否定的な感情がピークに達したこともあった。
しかし、長年の友人と新しい友人がいるベトナムが、韓半島の平和のために動き出した。 ベトナムでは、互いの葛藤が発生した場合、両者の間で解決しようとするよりも、第3の仲裁によって問題を解決する方法を好むが、ベトナムが韓半島平和の仲裁者としては最適である。 義理を重視するベトナムなので、義理から北朝鮮を見捨てるにはベトナム民族の復興のために早く発展していく絶体絶命の時期に韓国の支援は絶対的で、北朝鮮との長い友情に背くには体面と名分を重視するベトナムなので、無条件に実利だけを追うわけにはいかない。 また、ベトナムは単純に韓国の最大交易国家であり、韓流の国で北朝鮮の同盟国であるため、仲裁者として適しているわけではない。 この中にはアメリカ、中国にまつわるベトナムの歴史が含まれている。
ベトナムは骨の髄まで染み込んだ反中国家だ。 1千年の中国支配の中、民衆の抵抗を通じて独立国家を打ち立てた国がベトナムだ。 今でもベトナム人は中国といえば歯を磨く。 北朝鮮も同様だ。 今は北朝鮮の肩を持つ人がおらず、中国に経済支援を受けようと期待しているだけだ。 中国も米国からの防波堤の役割をする存在で、北朝鮮政権が崩壊しない程度に支援するだけだ。 北朝鮮もこれをよく知っており、金正日の遺言が「中国が歴史的に私たちを苦しめたことを忘れるな、中国に利用されるな」ということだったと言われるほどだから、ベトナムと北朝鮮は中国に対しては歴史的にも地政学的位置でも同じ境遇に置かれている。
中国を信じず、国家と民族の安定のために隣国とは対立しない適切な距離で関係を維持しながらも、警戒心を緩める方法を探すことは難しい。 ところが、その困難なことをやりこなす国がベトナムだ。 これに先立ち、<メコン川で第三次世界大戦が起こるかもしれない>編を通じてベトナムが中国と戦争を通じて勝利したにもかかわらず、直ちに和解のジェスチャーを送り、経済交流を再開する決断力について語った。 そして、15年間戦争をしてきた米国にも絶えず和解の手を送り、ついに米国と国交を結び、経済制裁から抜け出し、全世界で最も早く発展する国家になった。 まさにこの点が、北朝鮮がベトナムから学ばなければならない点だ。
いくら絶対権力の金正恩(キム·ジョンウン)第1書記が開放政策を展開したくても、ともすれば自分たちの既得権と絶対的に信奉する共産党が消えることを恐れる北朝鮮の強硬保守勢力の反発で思い通りにできない。 しかしベトナムは、米国と国交を結んで開放しても、共産党政治体制はそのまま維持され、飢えから脱する程度ではなく、世界で最も注目される有望な市場になっているため、金第1書記が北朝鮮の保守強硬派を説得でき、実利と名分のいずれにもつながる絶対解答だ。
また、改革開放だけが北朝鮮経済を立て直す唯一の方法であることは、保守強硬勢力も認識してはいるが、「不倶戴天の敵」米国をどうして信頼できるかが最大のカギだ。 この不信を一発で解決してくれたのが2018年、米空母のダナン海軍基地入港事件だ。 前述したが、これはASEANの力学構図の大変動を引き起こす歴史的な事件でもあるが、北朝鮮にとっては大きな衝撃であり希望でもある。 先発者の道を歩む後発者の安堵感の中には、ミスを最大限減らし、より改善された方法を見出そうとする意欲があるからだ。
最近、ピョンヤン(平壌)に新しく造成された新市街地の「未来科学者通り」。 金正恩の指示で造成されたとだけ知られているが、実は北朝鮮内の新興富裕層に分譲権を果敢に保障して作られたものだという。 いくら絶対権力を握っている北朝鮮の金正恩(キム·ジョンウン)氏とはいえ、経済は自分の思い通りにできるものではないことをよく知っているため、国家内に金を握っている権力をうまくなだめて作り出した成果だ。
ベトナムがそうだった。 ドイマーイ政策を施行したが、成果が遅々として進まないと、国家序列1位の党書記長は、北部出身が2位の国家主席は中部出身が務め、序列3位であり国家経済を担う首相の座を経済に詳しい南部出身に任せてしまったのだ。 後に国家主席や首相まで南部出身者が選ばれてしまった。 ベトナム南部地方は1975年に統一され、1986年にドイマーイ政策が施行されるまで11年間だけ共産主義体制を経験し、長年、フランスと米軍の統治下で自由市場経済が自由だった人々だった。 形式ともどかしい思想にとらわれず、国家の現実的な利益をまず考えたベトナム指導部の姿を金正恩氏は学ばなければならない。
東京新聞の報道によると、金第1書記は対北朝鮮制裁解除に備え、軍関係者の25%に当たる30万人を建設産業関係者に電話配置する計画だという。 まだ事実かどうかは明らかになっていないが、幸いで嬉しい知らせだ。
北朝鮮がベトナム式改革開放政策を学ぶという話が出ているが、何よりもベトナムから学ぶべきことは、軍のビジネス活動だ。
北朝鮮内で最も強力な権力を握っていた軍部が、平和体制が始まれば自然に力が抜けることを恐れ、いくらでもクーデターのような体制転覆を狙うことができるため、潜在的な脅威要因だ。 それなら、軍部が銃の代わりに事業を通じて金を稼ぐことができ、依然として国家の中心軸として残るなら、いくらでも平和ムードに協力的にならざるを得ない。
北朝鮮の金正恩(キム·ジョンウン)政府が積極的にベンチマーキングすべき会社は、ベトナム軍が運営する通信会社、銀行、港湾会社、建設会社、ゴルフ場、航空会社などだ。 特に、軍通信社のViettelは最近、東欧のベラルーシ、アフリカのコンゴ、南米のコロンビア、アセアンのミャンマー進出を準備中であり、巷では北朝鮮の平壌進出を打診中だという話もある。
Viettelは、グローバル大手通信会社各社が収益性のため、参入できない隙間市場のいたるところに食い込み、軍ならではの執拗さや根性で、厳しい市場を開拓している。 また、国家基幹事業という通信を米国の大手企業に渡した時の不安感をベトナム政府とViettel はうまく解決しているように見える。
北朝鮮政府と軍部は、ベトナム軍の事業活動をよく見て学ばなければならない。 これまで北朝鮮はミサイル発射技術と核技術を輸出してきたが、今は合法的に'金'を稼がなければならない時期に来ている。 開放体制になった時、軍部の一方的な犠牲を強要して起こるかもしれない体制転覆を阻止するが、このような経済活動ほど立派な代案はない。
最近、米中貿易が激しくなった原因は、「世界No1米国」の座を狙って急激に成長した中国に対する米国の強い報復のためというのが既成事実だ。 特に、中国が1対1の政策を通じてアセアン、中央アジア、中東、アフリカにまで全方位的に影響力を行使したため、米国はこれ以上放っておくことはできなかったのだ。 先にも言ったが、インドシナ半島の覇権国家であるベトナムの領域であるラオス、カンボジアまで中国の影響力を行使しようとすると、ベトナムは危機感を感じた。
米国は、自国の友好国でなくても中国を牽制できる国家として、この約20年間インドを積極的に支援してきたが、「骨折り損のくたびれもうけ」だった。 そのうえ、最近パキスタンとの国境紛争で虚弱なインド象の戦闘力を露呈したため、米国の失望は並大抵のものではなかった。 南米では左派政権の拡散を防ぐためにブラジルを積極的に支援したが、これも深刻な不正腐敗と溢れる貧民に改善の兆しがない。 そんな中、ASEANで目立つ国があったから、まさにベトナムだ。 どの国よりも誠実で速いスピードで発展しながら、中国と対峙している国。 従来、積極的な支援を行っていたインドやブラジルにはない機敏な対応力と柔軟なベトナム政府が新たなパートナーとして最適である。 しかも、中国がむやみにできない人口1億にASEAN最高の軍事大国であるうえ、何よりもだ。 米国、中国いずれも戦争で勝利した強靭な国として全世界で検証される国であるベトナムだから、アセアンの戦略的パートナーにベトナムを選択したのだ。 さらに、北朝鮮が信頼する友好国であり、米国自身との国交正常化を通じて急速に発展していく「ロールモデル」として、北朝鮮に提示するのに最適な国だからだ。
米国と中国の争いに機会ができた国がベトナムだ。 世界の力学関係の中で、ベトナムに投資しなければならないもう一つの理由でもある。