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매거진 K문학

みず・え・はは

물 그림 엄마

by 이은주

みず・え・はは

単行本: 268ページ
出版社: ミンウムサ(民音社)
著者:ハンジヘ
ISBN: 9788937413223
発売日: 2020/10/16

[著者プロフィール]

ハン・ジヘ
1998年、京郷新聞の新春文芸にデビューした。『アンニョン、レナ』、『未必の故意に対する報告書』を出したハンジヘの小説集『水・絵・母』が刊行された。暖かい文章には社会のある所をじっと見つめた作家の重みのある鋭い視線が隠れている。昨年20年間書いてきた文章をまとめて『とてもよい雪が降る』というエッセイを出版した。『みず・え・はは』もなかなか真実で素直な視線で'母'と'娘'という複雑な関係を覗いている。

[目次]
転生
共に踊ってみよう
トマトを沸かす夜
ウラチャチャおばあさん
誰がジョンヘを殺したか
ムヨンへ行く
みず・え・はは
作家の話
解説
母になる想像力、女性の自分自身の叙事を理解すること/ソンウ・ウンシル(文学評論家)

[レビュー]

「母を気楽に愛することができなかった、母がずっと痛みだったあなたへ。」

<死を通じて再び見る「母」という名前>
『みず・え・はは』を読む二つのキーワードは「死」と「母」だ。小説の中の話し手は数え切れないほど死に直面する。自分が死にかけていたり、他人の死を目撃したり、死者と再会するのだ。この時、死というものが新しくその人生を振り返らせる体表的な名前が「母」だ。死をむかえる母の人生が娘の視線で描かれて行く間、母は再認識されるし、それによって再誕生する。一つの言葉では説明できない母との複雑な関係を偽りなく見つめる小説は、作家の言葉通り「母を気楽に愛することができなかった、母がずっと痛みだったあなた」のための小説である。

「転生」、「トマトを沸かす夜」、「ウラチャチャおばあさん」、「みず・え・はは」はいずれも母あるいは祖母の死を扱っている。娘は、母親が死を迎える瞬間の目撃者であり、自分の人生の叙述者だ。この時、母親は母性に満ちた母親ではなく、偶然母親になってしまった、出産と育児が手一杯だった母親であり、子供よりは自分の欲望にもっと忠実だった母親だ。そのため、死を控えた瞬間でさえ、母親と娘の関係は切なくはない。いつも共にしたが時には他人より劣った存在、しかし最後の瞬間「アンニョン」とあいさつを交わすことができる唯一の存在。ハン・ジヘは暖かいというより暑くてべたべたして時には胸がしびれるように涼しい関係を記録する。

物語が展開される背景はみじめでうんざりする人生の真ん中だ。何度も生き返ってもう母親の死を向かえる子供たちに倦怠が挟まってしまった老母の病室、貧しさに耐えられず投降するかのように追い詰められた母親の賃貸マンション、一生障害を抱えて生きてきた老人が最後の息を引き取る部屋。ハン・ジヘはこのみすぼらしい現実に一重の幻想をかぶせる。死を前にした彼らの貧しくて寂しい現実は一編の騒動劇となり(「トマトを沸かす夜」)、一生障害を抱えて生きた老人の人生は小説を通じて美しく強い女性の物語として生まれ変わる(「ウラチャチャおばあさん」)。
ためらわずに悲劇に向かって走って行く物語は、生の現実を表わして、話し手がうまい叙述は悲劇的だが愉快であり新しい女性叙事に対する可能性を見せる。ハン・ジヘは敏感な現実認識から出発した魅力的な物語を通じて「お母さん」と呼ばれた女性を複雑な欲望を持った固有の存在で再誕生させる。彼の母娘の叙事は女性嫌悪と女性たちの連帯を扱ってきたここ数年間、女性の叙事とはかけ離れているように見えるが、実は最も近い関係から出発した、最も近い女性の物語である。


물 그림 엄마
- http://naver.me/FlY7FGhk



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