第6話, トレンドに敏感なIT大国

1.トレンドに敏感な人々


<写真の説明、2011年当時ベトナムはこのような環境だったのですが、スマートフォンの使用者がかなり多かった。>

11年、初めてベトナムを訪れた時、年間1人当たりの国民所得が1,500ドルに過ぎない国で、スマートフォンのユーザーらが多いことに気付き、衝撃を受けた。 一言で言うと、もう少し豊かな韓国人である私も、スマートフォンを使わないのに貧しい国ベトナム人がスマートフォンを使うことが信じられない生意気な衝撃だったのだ。



IT.jpg <写真説明、2011年当時ベトナムはこのような環境だったのですが、スマートフォンの使用者がかなり多かった。>


その上、ホーチミンはワイファイ天国だった。 ホテルではなく、路上食堂やカフェでもWi-Fiが無料だった。 韓国でも無料Wi-Fiが珍しかったのは当然であり、13年までもシンガポールやタイの5つ星ホテルでも1日のWi-Fi使用料は10~20ドルだった。 ところが、ベトナムではコーヒー1杯1千ウォンもしないところでもWi-Fiが無料だった。 それもエアコンもつかず、扇風機が回る古びたカフェや食堂でのことだ。 80年代と2011年が混合した不調和な姿が理解できなかった。 それなりに3ヵ月間、ソウル大学図書館にある「ベトナム関連の本」という本を読んできたが、生意気な自信が一気に崩れた。


다운로드.jpg <写真説明、コーヒー1杯1千ウォンもしない街頭カフェでもWi-Fiは無料>

実際、今も月給300ドルにも満たない人たちがスマートフォンを使っているのを見ると、ベトナム人の所得水準を推し量ることができない。 それもそのはず、ベトナム人の消費力は単純な統計上の数字では絶対に把握できないからだ。 中国の統計資料は、小さいものを大きく膨らませたものが多いが、ベトナムは把握できず、実際より小さい規模で報告されるものが大半だ。


グローバルデジタルリサーチ会社「We Are Social」によると、2015年現在ベトナムでスマートフォンを保有する18歳以上の成人人口の割合は55%となっている(2017年KOTRAハノイ貿易館レポート)。 2015年基準であるため、今は90%を超えると推定され、ベトナムの都市化率が40%に満たないベトナムの状況を考慮すれば、ベトナムの都市に住む人のほとんどがスマートフォンを利用するということだ。 ということは、ベトナム人は実際にお金が多いため、スマートフォンを使うのかという疑問を抱いた。 11年目、ベトナムに住みながら調べたところでは、それが正しかったり他の理由もあると思う。

hhww.jpg <写真説明、ベトナムは他のどの東南アジア諸国よりスマートフォンの絶対普及率が高い>


2.IT強国ベトナム


11年、日本とベトナムとを比較すれば、街中でスマートフォンを持ち歩いている人の体感比率は、ベトナムのほうが高かった。 日本では、スマートへの抵抗感から市場が非常に遅く形成され、結局IT業界から押し出される屈辱を味わっているが、ベトナムでは所得水準に関係なく、スマートフォン市場が急速に成長した。


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ここにはベトナムのインターネット環境も一役買っている。 ベトナムは社会主義国家とは関係なく、インターネット環境が非常に良く、どこでも無料のワイファイゾーンが形成されている。 ダナン、フエのようなところは都市全体がWi-Fiゾーンを形成したところもある。 ベトナムではフェイスブックの利用率が非常に高いが、We Are Social によると約5,500 万人がベトナムでフェイスブックを利用しているという。 SNSを遮断し、世論の遮断に力を入れる中国とは、


ベトナムでは軍が企業を運営して収益事業を行っているが、そのうち軍隊が運営するViettelという通信社は近隣のASEAN国家カンボジア、ミャンマー、ラオスだけでなく、アフリカのモザンビーク、タンザニア、南米、ペルーなど全世界10カ国に進出、1億7,500万人の加入者を確保した世界15大通信グループだ。 Viettelは、移動通信だけでなく、通信電子産業、ハイテク、兵器産業、サイバーセキュリティ事業まで進めている。



kgfreds.jpg <写真説明、Viettelが世界各地に進出した通信社、時計回りにブルンジ、ハイチ、ペルー、カメルーン>


うわさでは、ハノイで開かれた米朝首脳会談が成功していたら、Viettelが北朝鮮に進出したはずだという。 Viettelはすでに進出している国の基幹産業であり、どこでも盗聴ができる通信施設であるため、グローバル企業や自分たちを掌握しようとする中国企業よりも、ベトナムの軍通信社が信頼できるということだ。


ベトナムがIT強国であることを証明するもう一つの理由は、ベトナムの国民メッセンジャー「Zalo」だ。 2012年12月にリリースして1年4ヶ月で1千万人のユーザを確保し、それから1年後に3千万のユーザを達成し、今では約8千万人のユーザを抱える超大当たり国民メッセンジャーになっている。



zalo_jedq.jpg 1億人の加入者を知らせるZalo


全世界合わせて自国のメッセンジャーがシェア1位を占めている国は数えるほどだ。 グローバルモバイルメッセンジャーを全て追い抜き、ベトナムのモバイルアプリがMS1位を占める「気炎」を通じている。


上辺ではIT強国でありトレンドに敏感なベトナムの属性が分からないが、ベトナム駐在員が共通して同意する部分の一つは、韓国本社で教育に来ると、ベトナム職員の目つきはいつにも増して真剣で授業内容に対する質問が多いということだ。 このような姿のため、新しいものを身につけ、他人のものを自分のものとして消化して発展した日本、韓国、中国に似た特徴を見せるベトナムが、まもなく成長するだろうという論理的飛躍は無理はないと思う。


既存の慣習と新しいものを受け入れることの間で乖離感というものは存在するが、ベトナム人は自分が必要とする分野においては新しいものを受け入れる速度が5G速度で速いという点。 今すぐはベトナムの絶対的な市場規模が小さいが、特定商品が必要だと感じた瞬間、当該カテゴリーの規模が3倍、4倍大きくなるのは一瞬になる。


ベトナムは単純に人口が多く、まだ成長していないため潜在力があると言ってはいけない。 ベトナムの潜在力は、明日にでもトレンドが形成された時、爆発的に成長できる市場である。 新しいことを受け入れようとする躍動感にあふれる国、ベトナムが発展せざるを得ない5つ目の理由だ。

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